新約聖書の場面です。イエスが姉妹マルタとマリアの家を訪れたとき、マリアはイエスの足もとに座って話に聞き入り、マルタはもてなしの支度に追われていました。マルタが「妹にも手伝うよう言ってください」と頼むと、イエスは「マリアは良いほうを選んだ」と答えたといいます。
パンのかごを差し出すのがマルタ、頬杖をついて聞き入るのがマリアです。家事の道具は、働き者のマルタのしるしとしてよく描かれます。
1654–55年頃の初期の作品で、現在知られているフェルメールの作品の中でいちばん大きな絵です。宗教画は数点しか残っていません。
のちの細やかな作品と比べると筆づかいは大きく、イタリアやフランドルの絵画から学んだ様子がうかがえます。イエスの赤い衣と白いテーブルクロスの対比が見どころです。























