テーブルの前に立つ女性が、小さな天秤を指先でつり下げ、つり合うのを静かに待っています。テーブルには真珠や金貨が置かれています。かつては「真珠を量る女」と呼ばれていましたが、よく見ると天秤の皿は空です。
背後の壁には「最後の審判」の絵が掛かっています。キリストが世の終わりに人々の魂を量り、天国か地獄かを決める場面です。天秤は、裁きや正しさを表すしるしです。地上の富と魂の審判を重ねて、ものごとを慎重に見きわめることの大切さを伝えていると考えられています。
1664年頃の作品です。窓から入るやわらかな光と、空の天秤の皿をはさむ指先の静けさが見どころです。























