狩りの女神ディアナが岩に腰かけ、ニンフ(森や泉の精霊)の一人に足を洗ってもらっている場面です。まわりのニンフたちも静かにたたずみ、狩りを終えたあとの落ち着いたひとときが描かれています。
中央の女性がディアナだと分かるのは、額に付けた三日月の飾りのためです。三日月はディアナのアトリビュート(その人物を見分けるしるし)で、月の女神でもあることを表しています。足もとの猟犬も、狩りの女神のしるしです。
1653–54年頃、フェルメールが画家として歩み始めたばかりのころの作品です。のちの室内画とは違う神話の場面で、当時は物語を描く画家を目指していたと考えられています。
人物の顔の多くが影に沈み、表情をはっきり見せない描き方に、のちの作品につながる静けさがあります。かつては別の画家ニコラース・マースの作品とされていました。























